9月3日から隔週土曜日に開講いたしました、井上智先生による「ジャズ講座~セオリー&パフォーマンス~」。
10月15日(土)をもちまして、全4回の講座を終了いたしました。
今回Step1には、ギター・フルート・トロンボーン・ピアノのプレイヤー11名の方に受講いただきました。
初めて受講された方が多い中、2回目の受講、Step2と同時受講という方もいらっしゃいました。
※本講座は、毎年春と秋に開講(春:Step1&3,秋:Step1&2)しております。
同じStepでも講座内容が毎回少しずつ変更となっていますので、
繰り返し受講されることで、より深く幅広く理解していくことが可能となります。
一度受講なさった方もぜひ繰り返し受けられることをお勧めいたします。
「インプロヴィゼイションへの基礎的準備 理論と実技をリンクさせ、日々の練習や実際の演奏に役立てるために」。
このコンセプトの下、Step1では「トライアド」をテーマに学習しました。
トライアドとは、音楽用語で3和音(3つの音を積み重ねた和音)のこと。
ジャズでは基本的に4和音が用いられるため、世に出回っている多くのジャズ理論書の中には、トライアドは最初の方に少しだけ触れて、すぐさま4和音の話へ…というものが多く見受けられます。
しかし、そこを丁寧に、かつ実践で使えるように追求するのが井上智流。
4回の講座では、毎回特定のキーで使われる音階(ダイアトニック・スケール)とアルペジオ(ダイアトニック・コード)を全員で演奏するのですが、回を追うごとに井上先生から難題が出されます。
音階の半音下から始めたり、半音上から始めたり、サンドウィッチしたり(下の音の次に上の音に行ってから元の音に戻ったり)…頭では分かっているつもりなのですが、これがなかなかイメージ通りに上手くいきません。
ところが、反対に上手くいったとき、すごくジャズだなぁと感じるフレーズになるのです。
「理論ってこうやって使うんだ」
「4和音を使わなくても結構複雑なフレーズが作れるんだ」
このように実感された受講者の方がきっと多くいらっしゃったのではないでしょうか。
井上先生は、「理論は自分で創るものだ」と毎回の講座で伝えられておりました。
理論は使うためにあり、理論書に書かれていることが全てではなく、自分が使いやすいようにカスタマイズしていかなければなりません。
Step1でとりあげられたトライアドは、一般的にジャズの中では初歩的な理論なのかもしれませんが、ものは使いようです。
今回の講座で、トライアドひとつだってインプロヴィゼイションのアイディアをどんどん広げられるものだと、受講者のみなさまに感じていただけたなら幸いです。
ぜひ、これから演奏する際、ご自身のソロでどんどん使って、トライアドの理論を自分のものにしていって欲しいです。
恒例となった全講座終了後の懇親会では、受講者のみなさんと井上先生、そして一部スクール関係者が参加してジャム・セッションを行いました♪
受講者のみなさま、今回学んだアイディア、ちゃんと使えましたか?笑
文:竹田宗一郎(bf Jazz School)